もしも建設業がなくなったら?電気が使えない社会の現実を解説
もしも建設業がなくなったら電気はどうなる?
「建設業がなくなったら困る」と言われても、実際に何が起きるのか想像しにくい人は多いでしょう。しかし私たちの生活に最も身近な影響の一つが電気インフラです。朝起きて照明をつける、スマートフォンを充電する、エアコンを動かす。こうした当たり前の日常は、発電所だけでなく、建物内の配線や設備を施工・維持する多くの技術者によって支えられています。
特に住宅やオフィス、商業施設、工場などで使われる電気は、電気工事士や設備施工管理技士などの専門職が設計・施工・保守を行うことで初めて利用できます。もし建設業が存在しなければ、新しい建物に電気を通すことも、古くなった設備を交換することもできません。
この記事では「日本から建設業がなくなったら―電気編―」として、私たちの暮らしや仕事がどう変わるのかを具体例とともに解説します。普段は目立たない電気工事の仕事が、なぜ社会に欠かせないのかを知るきっかけになれば幸いです。
新築住宅やマンションに電気が通らなくなる
結論から言うと、新しい住宅やマンションは完成しても電気が使えません。なぜなら建物には必ず電気設備工事が必要だからです。設計図通りに配線を引き込み、分電盤を設置し、照明やコンセントを接続して初めて生活できる空間になります。
例えば新築住宅を建てたとしても、壁の中には数百メートル単位で電線が張り巡らされています。キッチン、浴室、エアコン、テレビ、インターネット回線など、それぞれ必要な場所へ安全に電気を届ける施工が欠かせません。
もし施工する人がいなければ、次のような状況になります。
- ・照明が点灯しない
- ・コンセントが使えない
- ・エアコンが動かない
- ・インターネット設備が利用できない
- ・給湯器やIHコンロが動作しない
家は完成しているように見えても、電気がなければ快適な生活は送れません。建物を利用できる状態に仕上げるためには、躯体や内装を手掛ける建築工事だけでなく、照明やコンセントを使えるようにする電気設備工事をはじめ、多くの専門工事も欠かせません。
病院や学校、オフィスが正常に機能しなくなる
電気工事の重要性は住宅だけに限りません。病院や学校、オフィスビルなど、社会を支える施設も電気設備によって成り立っています。
例えば病院では、手術室の照明や医療機器、患者の命を守る人工呼吸器などが電力によって動いています。学校では照明やパソコン、空調設備が必要です。オフィスではサーバーや通信設備が停止すれば業務そのものが成り立たなくなります。
しかし電気設備には寿命があります。分電盤や受変電設備、照明設備などは定期的な更新が必要です。建設業がなくなれば老朽化した設備を交換できず、故障や事故のリスクが年々高まります。
現場では「設備更新工事」という仕事が数多くあります。一見すると地味な仕事ですが、利用者が安全かつ快適に施設を使い続けるために欠かせません。社会インフラを維持するうえで、建設業は縁の下の力持ちとして機能しているのです。
停電や火災のリスクが急激に高まる
建設業がなくなると、新設工事だけでなく維持管理もできなくなります。その結果、停電や電気火災が増加する可能性があります。
電気設備は設置して終わりではありません。ケーブルの劣化、漏電、機器の故障などを定期的に点検し、必要に応じて修繕する必要があります。実際の現場では、異常が起きる前に交換する予防保全が数多く行われています。
例えば築30年以上の建物では、配線の被覆が劣化しているケースも珍しくありません。そのまま放置すると漏電や発熱につながり、最悪の場合は火災を引き起こします。
建設業が担っている役割は次のようなものです。
- ・老朽化した配線の交換
- ・漏電調査と修繕
- ・受変電設備の更新
- ・非常用発電機の点検
- ・防災設備の維持管理
普段は意識しませんが、こうした地道な作業によって安全な電気利用が守られています。建設業は新しいものを造るだけでなく、社会の安全を維持する役割も担っているのです。
電気を支える仕事はこれからも社会に必要とされる
日本から建設業がなくなれば、電気のある当たり前の生活は維持できません。住宅、病院、学校、オフィス、工場など、あらゆる場所で大きな支障が発生するでしょう。
一方で見方を変えれば、それだけ電気工事や設備施工管理の仕事は社会から必要とされ続ける仕事だと言えます。再開発、老朽化対策、省エネ化、再生可能エネルギーの導入など、今後も電気設備に関する需要がなくなることは考えにくいでしょう。
特に次のような人は、電気設備業界との相性が良い可能性があります。
- ・社会に役立つ仕事がしたい人
- ・手に職を付けたい人
- ・専門資格を取得したい人
- ・インフラを支える仕事に興味がある人
- ・長く安定して働きたい人
電気が使えるのが当たり前ではなく、多くの技術者の仕事によって支えられていることを知ると、建設業の見方も変わるのではないでしょうか。
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