工事写真はなぜ必要?新人施工管理が最初に覚える写真管理の基本

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工事写真はなぜ必要?新人施工管理が最初に覚える写真管理の基本

工事写真はなぜ必要?新人施工管理が最初に知るべき役割

工事写真はなぜ必要?新人施工管理が最初に知るべき役割

施工管理として現場へ配属されると、想像以上に多くの写真を撮影することになります。新人の方の中には「なぜこんなに写真を撮るのだろう」「完成した建物を撮るだけではダメなのだろうか」と疑問に感じる方もいるでしょう。



しかし、工事写真は単なる記録ではありません。工事が適切に行われたことを証明する重要な証拠です。施工管理の仕事において欠かせない業務の一つと言えます。



例えば鉄筋コンクリート造の建物では、コンクリートを打設すると内部の鉄筋は見えなくなります。設備工事の配管や配線も、壁や天井を仕上げると確認できなくなります。



もし将来、「本当に図面通り施工されていたのか」「適切な材料が使われていたのか」を確認したくなっても、写真がなければ証明できません。



工事写真は現場のカルテのようなものです。完成後には見えなくなる施工の過程や品質を記録し、「いつ・どこで・どのような施工が行われたのか」を後から確認できるようにする大切な役割があります。



工事写真には主に次のような目的があります。




  • ・品質管理の証拠を残す

  • ・出来形管理の記録を残す

  • ・発注者や監督官庁への報告資料とする

  • ・各種検査資料として活用する

  • ・将来の維持管理や改修工事に役立てる

  • ・トラブル発生時の確認資料とする



つまり工事写真は、「建物が完成した」という結果だけでなく、「どのように完成したのか」という過程を残すために必要なのです。

品質管理と出来形管理で工事写真が重要な理由

工事写真の目的を理解するうえで欠かせないのが、品質管理と出来形管理です。工事写真の大半は、この2つを証明するために撮影されています。



品質管理とは、設計図や仕様書で求められた品質を確保するための管理です。例えば鉄筋の間隔、防水施工の状況、配管の施工状態などを記録し、適切な施工が行われたことを証明します。



出来形管理とは、完成した構造物の寸法や形状が設計通りであることを確認する管理です。建築工事であれば基礎や躯体の寸法、土木工事であれば掘削深さや舗装厚さなどを測定し、その結果を写真で残します。



例えば基礎工事では、コンクリートを打設する前に鉄筋の本数や間隔を撮影します。なぜなら打設後は確認できなくなるからです。



防水工事でも同様です。完成後の見た目だけでは施工品質は分かりません。下地処理から各工程を順番に記録することで、適切な施工が行われたことを証明できます。



もし必要な写真が不足していると、「ちゃんと施工しました」と説明しても客観的な証拠がありません。その結果、再調査や追加確認が必要になることもあります。



そのため施工管理には、ただ写真を撮るのではなく、「何を証明するための写真なのか」を理解しながら撮影することが求められます。

工事写真は何で撮る?スマホ時代でも専用カメラが使われる理由

新人施工管理が現場で驚くことの一つが、「今でも専用のデジタルカメラが使われている」という点です。



普段の生活ではスマートフォンで写真を撮ることが当たり前になっています。そのため、建設現場もすべてスマホ撮影だと思う方も少なくありません。



実際には近年スマートフォンの活用は急速に広がっていますが、現在でもコンパクトデジカメは多くの現場で利用されています。



特にゼネコンの建築工事や官公庁工事、公共工事、土木工事などではコンパクトデジカメが主流です。



その理由は画質ではなく、現場環境との相性にあります。




  • ・粉塵や雨の多い現場環境でも使用しやすい

  • ・落下などの衝撃に強い

  • ・バッテリー交換が容易

  • ・長時間の撮影に対応しやすい

  • ・工事写真管理との相性が良い



一方で、新築住宅やリフォーム工事、設備工事、内装工事などではスマートフォンによる撮影が増えています。



撮影後すぐに共有できることや、クラウド上で管理しやすいことから、現場によってはスマホやタブレットだけで写真管理が完結するケースもあります。



なお、一眼レフやミラーレスカメラは工事写真ではあまり一般的ではありません。完成写真や竣工写真、会社案内やホームページ用の撮影で使用されることはありますが、日常的な工事記録としては過剰性能であることが多いためです。



どの機器を使う場合でも重要なのは画質ではありません。施工内容を正しく証明できる写真を残すことこそが、工事写真管理の本質です。

新人施工管理がよく失敗する工事写真の撮り方

工事写真管理で新人が苦労しやすいのが撮影方法です。実際の現場では、「撮ったつもりだったのに使えなかった」という失敗がよく発生します。



代表的な失敗例は次のとおりです。




  • ・黒板の文字が読めない

  • ・測定値が確認できない

  • ・施工箇所が特定できない

  • ・近すぎて全体が分からない

  • ・遠すぎて詳細が確認できない

  • ・必要な工程を撮り忘れる



例えば配筋写真を撮影する場合、鉄筋の間隔を示すスケールが写っていなければ品質確認資料として使用できません。



また、防水工事では完成後の写真だけでは不十分です。下地処理、中塗り、上塗りなど各工程を記録する必要があります。



現場では「全景・中景・近景」を意識すると失敗を減らせます。




  • ・全景:どこの場所か分かる写真

  • ・中景:施工範囲が分かる写真

  • ・近景:寸法や施工内容が分かる写真



さらに重要なのが撮影タイミングです。工事写真の多くは後から撮り直すことができません。



コンクリート打設前の配筋写真、埋設前の配管写真、天井を閉じる前の設備写真などは、その瞬間を逃すと二度と撮影できなくなります。



だからこそ優秀な施工管理ほど、「今しか撮れない写真は何か」を常に考えながら現場を巡回しているのです。

工事写真を理解すると施工管理の仕事がもっと面白くなる

工事写真は単なる記録作業ではありません。品質管理や出来形管理、そして現場全体の信頼性を支える重要な業務です。



最初は覚えることが多く大変に感じるかもしれません。しかし工事写真を通じて施工の流れや品質管理の考え方を学ぶことで、施工管理としての視野は大きく広がります。



実際に経験豊富な施工管理ほど、「なぜこの工程を撮るのか」「なぜこの写真が必要なのか」を理解しています。その理解が、品質の高い現場運営につながっています。



施工管理の仕事に向いている人は、細かな変化に気付ける人や、物事を整理しながら進めることが好きな人です。工事写真管理は、そうした強みを活かせる代表的な業務の一つと言えるでしょう。



工事写真の意味を理解すると、日々の撮影作業は単なるルーティンではなくなります。建物が完成するまでの過程を記録し、品質を証明する重要な仕事として見えてくるはずです。



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